4月25日付『朝日新聞』のシリーズ「2030 SDGsで変える」の記事「会えなくても 支え合いたい」に、大阪府豊中市の社会福祉協議会福祉推進室長、勝部麗子さんが登場されていました。勝部さんは地域の福祉を担う専門職、コミュニティワーカーの先駆けで、8,000人のボランティアによる住民主体の支え合いの仕組みをつくり、「誰ひとり取り残さない」ための活動に取り組んできたのに、それが今できなくなている。とりわけ心配なのは自宅にいると危険な子どもたちと勝部さんは言います。

一方で、これまで社協は福祉の施設と思ってこられなかった方が相談に来られるケースも。たとえば、格闘家の方が訪れ、落ち着いたら地域の子どもたちを招待すると言ってくれたり、外国籍住民の方も支援対象となることで、これまでみられなかったつながりが生まれているというのです。

地域のひとり暮らしの高齢者向け「ふれあいサロン」やボランティアによる弁当の配食サービスがしばらくの中断を余儀なくされるなか、スマホを使えない方向けに思い付いたのが往復はがき。4月14日に市立荘内南小学校エリアで登録のある38人に投函したところ、20日現在で27通返信があったとのこと。「いつも心配してくださってありがとう。どうにか暮らしています」「外出せずの家の中ばかりなので何となくさみしいです」「足腰の衰えを防ぐために家で体操をしています」「マスクを手作りして友だちにあげました」などなど。

私の知人の不動産屋さんは、物件を借りてもらっている方々(法人、個人、日本籍、外国籍問わず)にはがきを書くのが習慣になっています。毎月はがき用切手だけで100枚くらい買っているので、地元の郵便局の局長さんから「社長、いつもありがとうございます!」と深々とお辞儀をされるとか。

手書きの便り。温かくていいですね。