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知恵や情報を共有する≒コミュニティ
朝日新聞の連載コラム「思考のプリズム」の執筆陣のおひとりとして美学者の伊藤亜紗さんが4月から執筆されています。昨日の「ローラからアン、そしてヘレン 知恵や情報の共有こそ」は目からウロコでした。
ボストン郊外のパーキングスクールに通っていたアン・サリヴァンは、2才で視覚、聴覚、嗅覚、味覚まで失ったローラ・ブリッジマンと出会いました。ローラはその後、点字や指文字を使って人とコミュニケーションをとることを覚え、読書家で、代数、歴史、哲学などの講義を履修するまでになるのですが、そこでローラと親しくしていたアンは、パーキングスクール卒業してすぐ、当時6才のヘレン・ケラーの教育係になったそうです。
こうしたつながりを地元の人がコミュニティということにひっかかりを感じた伊藤さんは、ここでいうコミュニティは空間や時間を超えた、同じ学び舎で培われた知恵や情報を共有する「場」ではないかと考えます。
かつての学び舎で培われた理念や技が今もメンバーのなかに生きている。そんな風にとらえると、同窓会、あるいは県人会などの在り方にも、新しい価値が生まれそうです。
伊藤亜紗さんのコラムはいつも新しい視点と発想を与えてくれます。