9月21日に奥能登を襲った豪雨は年初の能登半島地震の被災地にさらなる打撃を与えました。地震発災後、早期に機能の回復を果たした輪島KABULET(社会福祉法人佛子園と公益社団法人青年海外協力協会〔JOCA〕が運営)の各施設も、水害は避けられず、大きな被害を受けました。しかし、職員はじめ、設計事務所、温泉温泉企業、建設会社などの専門家の方々の迅速な対応で、汚泥の処理が進みました。

輪島市街地にある仮設住宅・宅田町第2団地では、142世帯すべてが床上浸水に見舞われて、住民の皆さんは年内いっぱいを目処に一時退避することになりました。見守り支援を行っているJOCAは、復旧にいち早く取りかかれるよう、県ボランティアの皆さんの受け入れ窓口に。その後も佛子園はじめ、全国各地の福祉事業所、金沢大学他の学生ボランティアなどが現地に入ってくださっています(表記写真)

10月8日〜10日には、JOCAが受託運営をしている外務省主催NGOインターンプログラムの一環として、日本の国際協力NGOの将来を担う若手人材が輪島市と能登町へ派遣されました。仮設住宅の住民との交流では、「普段は国際協力の仕事をしていますが、今回の国内での活動を通じて、草の根の活動は国境関係なく共通している面が多いことがわかりました」など、彼ら・彼女らの学びも多かったようです。

10月下旬には、輪島市町野町の水害被害によるボランティアニーズ調査を実施。同町では崩落による道路の交通状況が回復するまでに時間がかかることから、病院に行けないという声が増えています。そこで病院へのアクセス困難者のリストを作成し、輪島市と対応について協議を始めました。水害対応がひと段落しているエリアでは、要配慮者への訪問を細かく実施しています。

能登町でも、買い物や銀行、市役所、輪島市民病院までの通院などのサポートを行っています。同町のまつなみ第2仮設団地では10月28日、アンサンブルオーケストラのサロンが開催されました。音楽イベントは、心が落ち着く、元気になれると住民の方に人気があるため、今後も継続的に開催する予定です。同月30日にはうかわ仮設住宅にて足浴。皆さん和気あいあいと談笑される光景が見られました。見守り支援スタッフの日々の取り組みが住民の皆さんの暮らしを支えています

とはいえ、年初の地震から10カ月足らずの後の豪雨被害。仮設住宅ではようやく揃えた家財が浸水で使えなくなる、営業再開を準備していた店舗が被害を受けるなど、気持ちが折れそうになる方もたくさんいらっしゃいます。

奥能登の皆さんを支援する一環として、NOTO, NOT ALONE研究所がつくっているTシャツをはじめとするアイテムを購入いただき、現地の方々を支えてくだされば幸いです。同研究所ではこれまでのNOTO, NOT ALONE Tシャツに加えて、8.1 oz スーパーヘビーウェイトのロングTシャツ(USAコットン100%。色は白・黒・紺)も販売されます。製作スタッフには障害のある方や入居していた仮設住宅が床上浸水になったため、再度引っ越しをした先から通っている方もいらっしゃいます。ロンTは、半そでTシャツの利益は同額に抑え、できるかぎりお求めやすくしているとのこと。詳細は下記のHPをご覧ください。

https://bussien.com/notonotalone

まとめ買いをしてくださる方は当協議会事務局までご一報ください。

生涯活躍のまち推進協議会・芳地(ほうち) mail:taka.2429.hochi@gmail.com tel:080-2373-1928

NOTO, NOT ALONE の声を被災地に届けましょう。

なお、先般、輪島市マリンタウンの仮設住宅に隣接するコミュニティセンターの建設が始まりました。仮設住宅の方々が孤立しないための交流の場、健康を維持するための運動機会、さらにはしごとづくりなど、住民が主体となって運営する、これまでの仮設住宅にはなかった居場所が生まれます。

度重なる困難にもかかわらず、創造的復興は着実に進んでいます。