9月16日(水)~18日(金)にかけて、「生涯活躍のまち」アドバイザー研修が開催されました(場所はJICA中部なごや地球ひろば)。

初日には内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局の原田浩一・内閣参事官から「生涯活躍のまちの基本コンセプト」として国の基本方針の説明(第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の目的やねらいなど)、全国各地の事例の紹介、アドバイザ ー人材に求められる基礎知識などについての説明、三菱総合研究所の松田智生・プラチナ社会センター主席研究員から「『生涯活躍のまち』における『人の流れづくり』」として働き方改革と地方創生を同時に実現するための提言、青年海外協力協会(JOCA)の堀田直揮 ・事務局長から「生涯活躍のまちの事例紹介」として佛子園やJOCAが進める子どもから高齢者、障害のある方、ない方、日本国籍、外国籍などを問わない「ごちゃまぜ」のコミュニティづくり、そして最後は、昨年度研修を受講され、今年、生涯活躍のまちアドバイザーとして高知市に派遣されたコプラス(不動産コンサルティング)の田坂妙子さんをお呼びし、市浦ハウジング&プランニング(ハウジング分野を専門とする計画・設計組織)の仁科力・住宅事業推進室長、上記の堀田事務局長を交えたクロストーク「生涯活躍のまちアドバイザーによる報告、課題」を行いました。

2日目には東海大学工学部建築学科の後藤純・特任准教授による「生涯活躍のまちと健康」で、生涯活躍のまちに関する政策の課題と方向性を踏まえた「健 康」「フレイル予防」の観点からのまちづくり、上記の仁科室長による「生涯活躍のまちと住まい」で、 各地の事例を基に 医療、福祉、教育、自然環境、コミュニティに取り囲まれた住宅を整備することの重要性について講義がなされ、その後は後藤純・特任准教授がファシリテーターとなってのグループワーク。参加者の方々が関わっている地域をケーススタディとして「わがまち」の課題を抽出・整理してみました。

3日目にはstudio-Lの西上ありささんが「地域でつくりあげる生涯活躍のまち」と題して、 地域住民を巻き込み、彼らが主体的に動いていくように働きかけるプロセス、生涯活躍のまちアドバイザーとしての役割やファシリテーション手法を紹介した後、堀田事務局長がファシリテーターとなり、前日に各自が整理した「わがまちの課題」のうちモデルケースを選んで、それを解決するための提言をグループごとにしてもらいました。

今回の参加者は29名。自治体、金融、不動産、IT、福祉、観光、まちづくり、フィットネスなど様々な分野の方にお越しいただき、3日間参加された16名の方に生涯活躍のまちアドバイザー研修修了証をお渡しました。

生涯活躍のまちづくりは、分野横断的に取り組むと同時に、講師の方々のお話からもわかるとおり、居場所・交流、活躍・しごと、健康、住まい、人の流れづくりという様々な要素を駆使してコミュニティをつくっていく幅の広さが特徴です。それゆえに多彩な専門家が参画できる魅力があり、これからも仲間の輪が広がっていくことを願っています。

次回は11月に福岡市で開催する予定です。同市でも新たな出会いが生まれることを願っています。