ノンフィクション作家の久田恵さんの最新の書です。介護の現場で働く100人のインタビュー。これがとても多様な世界なのです。

鉄道会社勤務から警備員を経てグループホームの施設長になった人、美容師から高齢者の自宅でヘアカットやシャンプーをする訪問美容のビジネスを始めた人、ショーパブのニューハーフからデイサービス・訪問介護を起業した人などなど。すべての人にその人にしかない人生があるのがわかります。

それはケアを受けている高齢者もそう。多様な人生経験を積まれており、本書に登場する人々の多くが高齢者に支えられ、学んでいることが伝わってくるのです。

久田さんご本人は介護保険のない時代にご両親の介護・看取りをなさった経験をおもちです。それが取材にも活きている。

人生100年時代。これはすべての世代が年齢を超えて関わっていく時代なのですね。