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地方創生戦略に対する論調について
7月26日付『日本経済新聞』の地域面「時流地流」のタイトルは「 消えゆく地方創生戦略」でした。 記事は本年度の地方創生の基本方針について、自治体版総合戦略がかねて重複が多いと指摘されてきた自治体の総合計画に吸収されつつあるとし、急激な人口減少で行政サービスを維持できなくなる市町村が出てくることに対応する「圏域」行政という観点から、周辺市町村による総合戦略の共同作成についても言及。「 住民と厳しい将来を共有し、公共サービスや地域の多様性を守る計画を磨き上げる。そのときこそ圏域行政の機が熟すのではないか 」と締めています(写真はコロナ対策における県外移動自粛の例外を示すため、三重、京都、奈良の3府県にまたがる伊賀・山城南・東大和定住自立圏が作った圏域証)。
前日付『山陽新聞』の社説「地方創生基本方針 政府の本気度が見えない」は、本年度から5年間の地方創生戦略の柱となる「まち・ひと・しごと創生基本方針」に対して「中身は力強さを欠く」として、「第1期(2015~19年度)に続く2回目の基本方針となる。前期間内に、東京の人口はおよそ50万人増えて1,400万人になり、一極集中はさらに進んだ。逆に地方は過疎、高齢化が深刻になっている。期待した成果があげられなかったのは明らかだ。その反省が生かされているとは言いがたい」という厳しい論調を展開しています。記事は下記からお読みください。
https://www.sanyonews.jp/article/1035227
一方で、コロナ禍で定着してきたリモートワークを活用し、東京の企業で働く人たちが、自然環境が豊かで、混雑しない地方でも仕事ができる環境を整備すること、地方の国立大学が、首都圏の若者を地方経済を支える人材として育成するためのオンライン教育を活用することなどには期待を寄せており、これまでの首都圏からの高齢者の地方移住に偏重していたものから、全世代・全員活躍型のコミュニティづくりにシフトしている「生涯活躍のまち」の新しいステージにも適うものです。詳細は下記の「「生涯活躍のまち」づくりのガイドライン」をご覧ください。
同記事の最後に記された「地方の側も、自らが主役だとの認識が不足している。一極集中は政府や大企業にとって都合がいいはずだ。地方が本気を出さなければ、是正などできないと覚悟したい」に私たちも賛同し、その「本気」をサポートしたいという思いを新たにしています。