11月18日付『日本流通新聞』によると、日本国内の深刻なトラック運送ドライバーの不足を解決するため、インドネシアの特定技能など労働者を海外に送り出す機関と日本の受け入れ機関、そして運送会社や製造業、経営コンサルタントなどとともに意見交換が行われました。自動車輸送産業が在留資格の特定技能に加わったことを受けてのことです。

受け入れは高知県の団体を検討しているそうです。同県で生涯活躍のまちづくりに取り組んでいる一般社団法人高知サマサマCCRCセンターの井倉俊一郎理事は、日本流通新聞の取材に対して、「日本のルールに沿ってインドネシアでどこまで教育できるか」とポイントを指摘しています。

高知市とインドネシアのスラバヤ市は姉妹都市の関係を結んでいます。かつてホテルの支配人としてインドネシアでの駐在経験がある井倉理事は、高知で主に福祉・介護を学ぶインドネシア人学生の日本語教育の事業に携わっており、「日本人の学生と同じ条件で学んでいるインドネシアの学生はとても勤勉で優秀です。外国人を単なる労働力として受け入れるのではなく、地域の仲間としてコミュニティに入ってもらう。そうしたところのサポートもしていきたい」と言われます。

「サマサマ」とはインドネシア語で「おかげさま」を意味するのだそうです。井倉理事は今後について、「日本各地の自治体はどこも人材不足であると考えます。受け入れる国の事情を理解して働いてもらう彼ら・彼女らに、ゴール設定を示すことで、いかに長く働いていただくかが肝ではないでしょうか。これからは有能な外国人材を受入れることで持続可能『生涯活躍のまち』を目指していきたいと思います」とも語っておられます。

子どもから高齢者まで、障害の有無、認知症でもそうでない人も、そして日本人も外国人もともに地域で暮らせる「生涯活躍のまち」に向けてたさらなる一歩が高知で踏み出されました。