ある地方企業の経営者から「地方創生って、地方が変わらなくてはいけないように聞こえるが、人口を吸収する東京だって同じ。日本全体が変わらなければいけない」と言われたことがある。
 今号のインタビューに登壇してくださった増田寛也さんがかつて座長を務められたのは「日本創成会議」である。増田さんが表した「消滅可能性都市」という言葉が衝撃を与えてから10年強が過ぎた。地方創生のネクスト10年はどうあるべきか。増田さんは大局的な視点から制度の設計と活用について語っていただいた。
 一方、全国各地でこども食堂を支援するNPO法人むすびえの渋谷雅人さんは、制度的な裏付けがないなかで始まったこども食堂が、結果として地域の課題解決に寄与しているという。両方のアプローチがかみ合うことで地方創生は前進していくに違いない。

 写真提供:認定NPO 法人全国こども食堂支援センター・むすびえ