今年1月25日~28日に実施したアクティブシニア向け移住体験ツアーで豊後高田市を訪問しました。同市はまちを挙げて「昭和の町」づくりを実践しています。レトロ感満載の商店街ですが、しっかり地域の方々の生活に根を張っており、生活感があふれています。

空き店舗を活用した移住者の新規開店もあります。たとえば大阪から来た方の「たい焼き屋さん」は好評とのこと。神戸から移住し、銀行の建物を改修して洋菓子店を経営されている方も。

昭和の町から市内を流れる桂川を渡ると、2つの商店街と寺町からなる「玉津プラチナ通り」の入り口です。ここでは寄席、コミュニティカフェ、文化講座など、高齢者が楽しく過ごせる商店街として生まれ変わりつつあります。

そこにあるのが東天紅という映画館。在りし日の映画館を元パン工場を改修し、大分県、豊後高田市の補助で設備が完成。2017年3月31日に開業しました。

県北唯一の映画館の支配人を務めるのが市川さんです。地域おこし協力隊として横浜市から当地に来た市川さんは玉津プラチナプロジェクト事務局長として、東天紅のオープンに尽力されてきました。これまで約50作品を上映、6,000名以上の観客を動員しています。

奥様は通りを挟んだ建物で喫茶、定食のお店「おとなり」を運営。地元の高齢者の方向けのお弁当もつくっておられます。

都会からきて地元に溶け込んで活躍されている市川さんですが、自分が「移住者」と呼ばれることに違和感があるとのこと。「移住者って特別な響きするじゃないですか。ぼくらは豊後高田市が気に入って、ここで生活している。横浜から住み替えしたという感じなんです。特別な存在ではありません」という市川さん。地元に溶け込むために大切なのは「常に謙虚な気持ちで、地域の方々と接すること」とのこと。

今年も当協議会は「おおいたフォーラム」(大阪と東京で開催)そして「ツアー」を予定しています。自然体で大分を感じられるチャンスです。ぜひご参加ください。