高齢者の栄養バランス、咀嚼や嚥下機能も考慮し、かつ地域の産物を活用した美味しい食事を提供することで一次産業に携わる方々にも利益を還元する――全国各地において食を通した地域の再生に取り組んでいるのが株式会社シニアライフクリエイトです。2000年4月に介護保険が導入された際、在宅での食事という見えづらい部分に光を当て、食事の楽しみを失うことなく、高齢者のフレイル予防という課題に取り組もうと思ったのが創業のきっかけでした。

当協議会は昨年11月22日に同社の高橋洋代表取締役社長に講師を依頼し、「生涯活躍のまち『健康』セミナー(オンライン)~食とまちづくり~」を開催しました。今号ではその内容を紹介しています。同セミナーでは高橋社長の講演後に東海大学特任准教授の後藤純先生、(一社)在宅栄養ケア推進基金業務執行理事の冨田実さんを交えての鼎談、そして参加者との質疑応答が行われ、議論が深まっていきました。そこから見えてきたのは地域における「食」の課題も多職種連携で対応しなければならないということ。生涯活躍のまちの機能を活かさない手はないと思った次第です。